[2010/08/22] ドロンパの部屋2

ハ~イ、僕、ドロンパ。
このドロンパの部屋、1年近くも放りっぱなしにして更新しなかったのは、お母さんのせいなんだ。お母さん、更新のしかた習ったのに、すぐにコロッと忘れてしまったんだって。ここだけの話、お母さんってパソコンめっちゃヘタ。ま、震災の翌年、迷っていた僕を助けてくれたんだから、あんまり文句は言えないけどね。

 

    さて、僕のお父さんの病院・旗谷動物病院は、建物は古いし、震災で傾いたまま。多分垂水で、いや、神戸で一番粗末な建物なんだ。もちろん掃除はきちんとして、臭いもないし、清潔だよ。でも余り狭いので、実はお父さん、今年病院の移転を考えたんだ。何度も候補の場所を見に行ったりして随分迷ったみたい。でも、お父さんはキッパリ移転は止めたんだ。


お母さんにこう言ってたよ。「沢山借金して大きくしすぎた病院は、その資金の返済のためにどうしても患者に負担をかけているような気がする。俺はそれをしたくない。それに、病院が遠くなったら、歩いて来てくれている人が困るだろう。小さな病院でも、きちんと診療が出来ればそれで結構。その代わり、これからは今までよりもっともっと、一人ひとりの患者や患犬・患猫を大切に、時間をかけて丁寧な診療をしていく事にするよ。病気は豪華な大きな病院が治すんではない。ウデが問題なんだ。治してナンボじゃ~~!」何より診療が大好きなお父さんを良く知ってるお母さんは、その考えに大賛成。2人で「ゆくゆくは少し使いやすく改装だけしよう」と話してたよ。

 

   そう、お父さんは診療している時が一番幸せなんだって。自分が診ている患犬・患猫達が、夜中に悪くなった時も疲れた身体をおして診てるんだよ。そんな夜が何日も続くと、もう若くはないお父さんの身体を、お母さんはいつも心配してる。「自分の病院の患犬や患猫はしっかり守る」といつも言ってるお父さん。困るのは、他の先生にかかっている人達が夜中の救急病院代わりに電話してくること。これは本当に困る。かかっているそれぞれの先生が責任を持って診てくれないと、お父さん疲れて死んじゃうよ~~。

 

    さて、この9月21日、お父さんは兵庫県知事さんから感謝状をもらったんだ。震災の時、沢山の動物を助けたり、その一番大変な時に獣医師会の会長をしていたことや、その後も兵庫県の動物に関係するいろいろな委員をしており、その功労に対してらしいよ。震災の後、獣医師会の会員の安否を確かめ、動物達を助けるために、すぐからお父さんはバイクに乗って飛んで行ってしまった。メチャメチャの家の中を見て途方にくれながら、「私がたった一人で片付けた」と、お母さんは少し恨み節。
    だけど、お父さんは正しかったよね、お母さん!なんてったって、愛護団体やボランティアの人それに獣医さん達がみんなで協力し1.556頭もの動物達を助ける事が出来たんだもん。

 

     今回は思いっきり僕のお父さん自慢になったけど、ついでにもう一つ。僕がすごく感心してることがあるんだ。それはね、開院して38年になるお父さんの病院には、親・子・孫まで、3代続いてずっとかかっている人が沢山いる…という事。当然、動物達は3代の間に何頭も飼われ、亡くなっていったはず。でも続いてお父さんの病院に来てくれるのは、それだけお父さんが深く信頼されているからだと思うんだ。
お父さんはいつも言っているよ。「親が動物を可愛がる家庭の子は、やはり動物を可愛がる。その又子供たちも可愛がる。そして、そんな子供や孫たちは、なぜかみんな感性豊かな、素晴らしい人間に育っている。良い人ばかりだ!やはり動物の力はすごいんだな~」って。やっぱりそうなんだね。

そんなお父さんに飼われて、僕、幸せだな。それにね、だんだん年取って来て、片方の目が見えなくなった僕に、お母さんは毎日言ってくれるんだ。「ドロちゃん、何も心配しなくて良いよ。ドロちゃんの事、どんな事があっても最後までしっかりみてあげるからね。な~んの心配もしないで楽しく生きてね!」って。
ありがとうお父さん、お母さん。僕も命が尽きる最後の日まで、お父さんやお母さんの事守ってあげる!

 

たくさん読んでくれて、ありがとう。また僕、色んなお話しするから、これからも続けて読んでね~!バイバイ!

一覧に戻る

健康診断

トリミングもペットホテル

駐車場完備